2時間英語を頑張る人が疲れて止まり、10分続ける人が穏やかに積み上げる様子を対比したポップアート風イラス

“It does not matter how slowly you go as long as you do not stop.”
— Confucius

「止まりさえしなければ、どんなにゆっくりでも構わない。」

テーマ:英語が続かないのは意志の問題ではない

今回はこのテーマに
ついて話します。

英語が続かない人は
だいたい真面目です。

週7日やろうとする。
1日60分はやろうとする。
3ヶ月で変わろうとする。

だから、止まる。

「毎日2時間」と決めていた
時期があります。

最初の10日間はできました。

カレンダーにチェックを入れて
少し誇らしかったです。

でも11日目に残業。
12日目に家事で疲れ、
13日目にゼロ。

机に座ったのに、5分で立つ。

そのとき残ったのは、

「できなかった」ではなく、
「また続かなかった」という感覚。

英語が嫌いになる原因は
能力不足ではありません。

仕組みが、少し固すぎるだけ。

「365日やらないと意味がない」と思っている

1年は365日。

でも365日、同じ体調で
過ごせません。

残業した日。
家事で疲れた日。
体調が微妙な日。
気分が乗らない日。

月に3日あるとします。

3日 × 12ヶ月 = 36日

年間36日は、きつい日。

365日 − 36日 = 329日

36日を“失敗”扱いにする設計。

これが止まる原因です。

年間36回、自分を責める。

静かに効いてきます。

でも逆に言えば、

300日触れていれば十分強い。

300回、英語に触れている。

それはもう
「続いている人」です。

「量」を固定している

(48歳・ヨーロッパ旅行が目標)

48歳の女性の生徒Nさん。

目標は
「一人でヨーロッパ旅行を楽しみたい」

レストランで注文できるようになりたい。
現地の人と少し会話したい。

そのために、

「毎日2時間やります」

と宣言されました。

仕事はフルタイム。
帰宅は19:30時半。
そこから家事。

それでも、

・リスニング60分
・単語30個
・音読30分

合計120分。

最初の2週間は
本当にやっていました。

23時を過ぎても机に向かい、
眠い目をこすりながら音読。

でも3週目。

お子さんが体調を崩し
帰宅はさらに遅くなりました。

その日、届いたメッセージ。

「今日はできませんでした」

翌日。

「昨日できなかったので、やる気が出ません」

さらに翌日。

「やっぱり私は続かないタイプですね」

これが途中の心の声でした。

違うんですよ。

続かなかったのは
英語力ではありません。

120分固定の設計(仕組み)が
重すぎただけ。

そこで提案しました。

「10分にしましょう」

少し沈黙がありました。

「10分で意味ありますか?」

一緒に計算しました。

10分(0.17時間) × 300日 = 50時間(3,000分)
2時間(120分) × 30日 = 60時間(3,600分)

数字だけ見ると
60時間の方が多い。

でも2ヶ月で止まれば終わり。

50時間を積み続けるか。
60時間で止まるか。

差が出るのは
答えは明白ですね。

120分 → 10分。

1年間、ほぼ止まりませんでした。

そしてついに2025年8月、
念願のヨーロッパ旅行へ。

レストランで
少し緊張しながら言った一言。

“Could I have this, please?”

通じた。

笑顔でウェイターから「Of course」と返ってきた。

彼女の英語は
流暢ではありません。

でも目的は達成しています。

量を減らしたら、続きました。
続いたから、使えたのですね。

「3ヶ月で変わる」と思っている

(22歳・英会話経験なし・TOEIC800目標)

22歳の大学生。

英会話経験はなし。

目標は明確でした。

「就職までにTOEIC800を取りたい」

周りは700点台。

「できれば差をつけたい」

最初に言われた言葉。

「3ヶ月あれば、いけますよね?」

彼は本気でした。

毎日2時間。
週末は模試。
単語は1日100語。

スタートから2週間は順調。

でも1ヶ月後の模試は620点。

そのときの一言。

「全然伸びてない気がします」

ここで数字を整理しました。

週3回 × 12週 = 36回

36回。

TOEICは200問。

仮に1回50問演習するとして、

36回 × 50問 = 1,800問

800点を狙うなら、
3,000〜5,000問は触れたい。

1日50問 × 100日 = 5,000問

100日。

約3ヶ月ちょっと。

でもこれは止まらなかった場合の話。

彼は36回で
「向いていないかも」と思いかけました。

でもやめませんでした。

半年に延ばしました。

週3回 × 24週 = 72回

半年後、スコアは760。

「前より、問題が怖くないです」

最終的に約8ヶ月で800到達。

36回で判断するか。
100回近く触れるか。

回数の差は
そのまま結果の差になります。

「間違えた回数」が足りない

(35歳・アフリカ/イスラエル/ドイツ出張)

35歳の男性。

海外出張はアフリカ、イスラエル、ドイツ。

目標は、

「会議で一言でもいいから
自分の意見を言えるようになりたい」

最初の頃。

アフリカでの打ち合わせ。

現地スタッフの英語が速い。
訛りも強い。

聞き取れない。

頷くだけで終わる。

イスラエルの会議では、

“What do you think?”

10秒沈黙。

体感ではもっと長い。

“I… agree… maybe…”

ドイツでは質問の意図を取り違え、苦笑い。

終了後。

「やっぱり無理かもしれません」

でも回数を数えました。

週1回セッション。

1回3回言い直し。

1回 × 4週 = 4回
4回 × 3回 = 12回/月
12回 × 6ヶ月 = 72回

出張実践を含めて100回以上。

その後のドイツ出張。

“I see your point, but we might need more data.”

言った瞬間、

「あれ?今の、止まらなかった」

100回のぎこちなさが
1回を支えていました。

1回 × 100 = 100回。

能力ではなく、回数です。

Libの設計(回数を最大化する)

以前は「机に2時間」。

座れなければ、0分。

0分が続くと、そのまま止まる。

そこで基準を変えました。

最低10分。

10分(0.17時間) × 300日 = 50時間(3,000分)
3,000分 ÷ 5分 = 600回

年間600回、英語に意識を向ける瞬間。

2時間型は、

最初は多い。
でもきつい。
だから止まりやすい。

10分型は、

少ない。
でもきつくない。
だから止まりにくい。
止まらないから、積み上がる。

同じ1ヶ月ではなく、1年で見る。

ここで差がでます。

まとめ

英語は、

一番頑張った人が伸びるのではない。

一番長く触れていた人が強くなる。

2時間 × 30日 = 60時間
10分 × 300日 = 50時間

時間は近い。

でも、

止まるか。
止まらないか。

タイトルの通りです。

英語、2時間やる人ほど止まります。

今日は、何分なら触れられそうですか。

▼今回のポイント

  • 英語が続かないのは、意志の弱さではない
  • 年間36日の“無理な日”を前提に設計する
  • 2時間 × 30日=60時間
  • 10分 × 300日=50時間
  • 合計時間より「止まらない日数」が重要
  • TOEICは36回で判断しない。100回近く触れてから判断する
  • 会話は100回の失敗が1回の自然さをつくる
  • 10分 × 300日=3,000分=600回の接触
  • 能力ではなく、回数が差を生む
  • 重い設計は止まる。軽い設計は積み上がる