ネクタイを締め、CEOの机に座っている大きなチーズの画像。「ボス」を意味する英語のスラング「big cheese」をユーモラスに表現している

「ウチのボスがさ…」

「一番偉い人に聞いてみないと…」

同僚と上司の話をするとき、つい「ボス」や「偉い人」という言葉を使っていませんか?

もちろん間違いではありませんが、ネイティブはもっとユーモアがあって面白い「あだ名」で、重要人物を表現することがあります。

今回は、そんなネイティブ流の面白いスラングの意味から使い方、そして注意点まで、例文を交えながら徹底的に解説していきますね。

“big cheese” の正体は「お偉いさん」??

さっそく結論から言ってしまうと、今回ご紹介する面白いあだ名とは、”big cheese” のこと。これは「お偉いさん」「大物」「重要人物」といった意味で使われるインフォーマルな表現です。

組織やグループの中で、最も力や影響力を持っている人物、つまり**「ボス」や「トップ」**のことを指します。

なんだか「大きなチーズ」という響きが、ちょっとユーモラスで可愛らしい感じがしませんか???

その通りで、この表現はガチガチの敬意を表すというよりは、少し冗談めかしたニュアンスや、時には皮肉を込めて使われることが多いのが特徴です。

だからこそ、会社の同僚と上司の噂話をするときなんかにピッタリのフレーズなんです。

なんで「チーズ」なの?気になる語源

それにしても、なぜ「偉い人」が「チーズ」なのでしょうか?

この語源にはいくつかの説がありますが、最も有力とされているのは20世紀初頭のアメリカに遡ります。当時、「最高のもの」「一番いいもの」を指す言葉として “the cheese” という表現が使われていました。

それが転じて、「組織の中で最も重要な人物」を “the big cheese” と呼ぶようになった、と言われています。

「品質の良いチーズ = 重要なもの」という発想から来ていると考えると、なんだか面白いですよね。こうした背景を知ると、単語一つ覚えるのも楽しくなります。

シーン別!”big cheese” の具体的な使い方

では、実際にどんな状況で “big cheese” を使えるのでしょうか?具体的なシーンと例文を見ていきましょう。

状況①:会社や職場での会話で

同僚とのカジュアルな会話で、上司や社長について話すときに使えます。

例文:

A: “Why is everyone working so hard today?”

(なんで今日、みんなあんなに一生懸命働いているの?)

B: “The big cheese from the main office is visiting this afternoon.”

(今日の午後、本社のお偉いさんが視察に来るからだよ。)

この会話のように、本人がいないところで使うのが基本です。少しからかうような、親しみを込めたニュアンスで「あのお偉いさんがさ〜」と話すイメージですね。

状況②:グループやチームのリーダーを指すとき

会社だけでなく、プロジェクトチームやサークル活動など、何かのグループ内で中心となっている人物を指すときにも便利です。

例文:

A: “I’m not sure who to get approval from for this budget.”

(この予算、誰に承認をもらえばいいか分からないな…。)

B: “You should talk to Emily. She’s the big cheese in our team.”

(エミリーに話すべきだよ。彼女が僕らのチームのトップだからね。)

「誰が決定権を持ってるの?」と聞かれた時に、「あの人がこのグループの “big cheese” だよ」と教えてあげると、ネイティブっぽいこなれた感じが出ます。

状況③:少し皮肉を込めて使うとき

時には、偉そうに振る舞っている人に対して、少し皮肉を込めて使うこともあります。

例文:

“He acts like he’s the big cheese, but he actually has no real power.”

(彼は自分が大物であるかのように振る舞うけど、実際には大した権力はないんだ。)

このフレーズが持つカジュアルさが、皮肉のニュアンスをうまく表現してくれます。「あいつ、お偉いさんぶっちゃってさ」といった感じです。

ここだけは注意!”big cheese” を使う前に

とても便利なフレーズですが、使うときにはいくつか注意点があります。

  1. フォーマルな場では絶対NG!会議やプレゼン、大切な商談の場では絶対に使わないようにしましょう。あくまでスラングなので、失礼にあたります。
  2. 本人に面と向かって言わない!あなたの上司に向かって “Hi, big cheese!” なんて言ったら、関係が悪化する可能性があります??。冗談が通じる親しい関係でない限り、避けるのが無難です。
  3. TPOをわきまえる!親しい同僚や友人との雑談など、リラックスした場面で使うのがベストです。

腕試し!英語クイズ

さて、使い方のイメージは掴めましたか?

それでは、下のカッコに共通して入るフレーズを当ててみましょう!

【第1問】

‘You should ask Sarah. She is the[b__ c____e] on our team.’

(サラに聞くといいよ。彼女が僕らのチームの責任者だから。)

【第2問】

‘My father is a [b__ c____e at a big company.’

(私の父は、大会社のお偉いさんです。)

【第3問】

‘Everyone is quiet because the [b__ c____e] is visiting today.’

(今日はお偉いさんが来るので、みんな静かです。)

答え:big cheese

どうでしたか?正解できましたか?

【第1問】:「彼女が僕らのチームの責任者(一番偉い人)だから」と、決定権を持つ人物を指す場面で使えます。

【第2問】:自分の父親について、少しユーモアを交えながら「偉い人なんだよ」と紹介する面白い表現ですね。

【第3問】:重要人物の訪問で、みんなが少し緊張している様子を表しています。「お偉いさんが来るから」というニュアンスが伝わります。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、いつもの「ボス」という呼び方から一歩進んだ、ネイティブ流の面白いあだ名 “big cheese” をご紹介しました。

  • 意味: お偉いさん、大物、重要人物
  • ニュアンス: インフォーマルでユーモラス。時には皮肉も。
  • 使い方: 親しい人とのカジュアルな会話で、組織のトップについて話すとき。
  • 注意点: フォーマルな場や、本人に向かっては使わない!

こんなユニークな表現を一つ知っているだけで、英語の面白さがグッと増しますよね。

ぜひ、海外ドラマや映画を観るときに “big cheese” が使われていないか、耳を澄ませてみてください。そして、チャンスがあれば、ぜひ実際の会話でも使ってみてくださいね!